• 2025年2月1日

白内障の原因について

羽曳野市で白内障手術に力を入れています、こにし眼科 院長の小西です。

なぜ白内障になるのでしょうか。その原因について書いてみようと思います。

まず、白内障になる一番の要因は加齢です。白内障の有病率は70歳代で80-90%、80歳代で100%と言われていますから、年齢とともに進行するわけです。

性別も関係あります。女性の方が早期に発症することが多く、女性ホルモンの影響といわれています。

生活習慣や、持病はどうでしょうか。高血糖、例えば糖尿病の患者さんは発症リスクが上がります。ステロイドの使用も関係あると言われています。紫外線を浴びやすい職業の方も発症しやすいですし、喫煙、高血圧、肥満も関係していると言われています。

アトピー性皮膚炎も若年発症の白内障の重要な原因であります。アトピーの方が白内障になりやすい原因は諸説あるようです。例えば、目の周りを掻いたり、叩いたりすることによる刺激も悪いと言われています。胎児の段階の話をすれば、皮膚も水晶体も発生由来は外胚葉由来で共通ですので、皮膚疾患のある人は水晶体に異常があってもおかしくない訳です。円錐角膜とアトピーとの関係も同様な理由があると考えます。

このような様々な要因により、白内障が発症するわけですが、治療はどうでしょうか。

白内障進行予防の点眼薬は発売されていますが、点眼をしばらくさしていると治癒してしまうということはありません。手術が唯一の治療法となります。

これは白内障という水晶体の変化は水晶体内の糖化、酸化が原因であるからです。糖化とはパンが焼けて茶色くなることが一種の糖化ですが、それと同じ現象が眼の中でも起こっている訳です。パンが焼けたあとで、やっぱり焼けていない状態に戻して欲しいと言われても、現代の科学では私の知る限り無理なはずです。戻そうと思うと、新しいパンと取り替えるしかないわけです。つまり、白内障を完治させるには手術をするしかないということになるわけです。

白内障の症状は、かすみ、まぶしさ、ぼやける、光がダブるなどがあります。気になる方は早めの受診をお勧めします。

当院でも白内障手術を行っておりますが、手術に関しては急いで手術を勧めるということも、無理に勧めるということもしておりません。どちらかというと、じっくり相談しましょうというスタンスです。ブログの冒頭には 力を入れている と書いてあるので、手術予約をしないと帰られないのではないかと思う方もおられるかもしれませんが、そのような意味ではなく、患者様に真剣に向き合うという眼科医師としても姿勢の話であって、とにかく手術をさせようということではありません。お気軽にご相談ください。

医療法人 奏十会(かなとかい) こにし眼科 072-950-1524 ホームページ